かつて、国産の動画投稿サイトとして一世を風靡したニコニコ動画。
しかし最近、ニュースサイトなどで月額料金を支払って様々なサービスを受けることができるプレミアム会員の減少が囁かれるようになりました。
プレミアム会員減少の原因はどこにあるのでしょうか?
3つの原因を挙げて探ってみたいと思います。
原因その1:Youtuberの台頭
ニコニコ動画の魅力のひとつが、アマチュアクリエイターが投稿する音楽や映像のコンテンツやちょっとおバカなバライティ企画でした。
「ボーカロイド」や「ゲーム実況」などがエンターテイメントのジャンルとして確立されたのもニコニコ動画のクリエイターたちの影響が大きいでしょう。
しかし最近、Youtubeに同様の動画を投稿するYoutuberと呼ばれるクリエイターたちが台頭して若者を中心に人気を得るようになりました。
そのため、ニコニコ動画で動画を投稿していたクリエイターたちも、活動の場をYoutubeに移行するようになってきました。
かつてニコニコ動画の目玉になっていたクリエイターたちのコンテンツがYoutubeに流れてしまったことが、ニコニコ動画に投資するインセンティブを奪い、プレミアム会員減少の原因の一旦になっています。
原因その2:課金型サービスへの移行
ニコニコ動画のプレミアム会員は、以前であれば契約するだけで、動画を高画質で閲覧できたり、生放送(オンデマンド配信)を優先的に閲覧できるなど、それだけでニコニコ動画内のサービスの大半のメリットを享受することができました。
しかし、最近になって、公式チャンネルのアニメ配信など、プレミアム会員料金に上乗せで課金する必要があるサービスが増加しました。
逆に、huluなど月額料金制で公式コンテンツが見放題になる料金体系の新しいサービスも登場してきました。
月額制に加え、課金が必要なニコニコ動画でアニメを見るよりも月額見放題でアニメが見れる新しいサービスにメリットを感じるユーザーがプレミアム会員を解約する現象が発生しているのではないでしょうか。
原因その3:プレイヤーの旧式化
ニコニコ動画の動画再生プレイヤーは、Youtubeなどのサービスと比較し、技術的にも機能的にも旧式化していると言えます。
例えば、HTML5に対する対応も今年半ば頃まで行われていませんでした。
画面をクリックして再生する、タブルクリックで画面を最大化するなど他のプレイヤーでは当たり前になっている機能も未だ実装されていません。
もともと、コメントで情報共有できる点がニコニコ動画の一番の優位性でしたが、プレイヤーが旧式化し、ユーザーの操作ストレスが上昇したことで、ニコニコ動画を利用する魅力がなくなってきているのは事実でしょう。